FX始めたての方の多くが「FXで負けたら借金をしてしまうの?」と疑問に思うことでしょう。
結論から言うとFXで借金をしてしまう可能性はゼロではありません。
今回はFXで借金をしてしまう3つのパターンとそれを防ぐための4つの対応方法について紹介していきます。
是非最後までチェックしてみてくださいね。
基本はロスカットが借金から守ってくれる
強制ロスカットとは
強制ロスカットとは、含み損が大きくなった際、さらなる損失の拡大を防ぐために行われる自動決済機能のことです。
この強制ロスカットは、各FX業者が定めるロスカット水準まで証拠金維持率が低下することで発動されます。
一般的なロスカット水準は証拠金維持率の50%です。
基本的には含み損が大きくなっても、強制ロスカットが発動してくれるおかげで、損失を抑えることができます。
レバレッジとロスカットの関係
高いレバレッジをかけてしまうとその分強制ロスカットが発動するタイミングも早くなります。
そのため、ハイレバレッジのトレードでは、大きな損失に気を付けながら取引を行いましょう。
以下にレバレッジが25倍の時とレバレッジが5倍の時の取引例を出してみたので、参考にしてください。
例1:レバレッジ25倍をかけて1米ドル=100円で1万通貨取引
必要証拠金:1万通貨×100円÷25=4万円
証拠金維持率が50%になる有効証拠金額:4万円×50%=2万円
よって、許容されるのはマイナス2万円の含み損までなので、1米ドル=約98円になると強制ロスカットとなります。
例2:レバレッジ5倍をかけて1米ドル=100円で1万通貨取引
必要証拠金:1万通貨×100円÷5=20万円
証拠金維持率が50%になる有効証拠金額:20万円×50%=10万円
よって、許容されるのはマイナス10万円の含み損までとなり、1米ドル=約90円までは強制ロスカットが発動されてしまいます。
FXで借金をしてしまう3つのパターン
強制ロスカットのおかげで大きな損失や借金から守ってくれるのですが、場合によっては大きな損失を抱えて借金をしてしまう場合があります。
具体的には以下の3パターンです。
- 相場の急変でロスカットが間に合わない場合
- 市場休場中に相場が急変した場合
- 生活資金をも証拠金に充ててしまった場合
それでは各項目を見ていきましょう。
1.相場の急変でロスカットが間に合わない場合
大震災などの自然災害や、サブプライムショックやリーマンショックといった経済危機・金融危機、はたまた国際的な大きな事件が起こるとFXの相場が急変動を起こします。
短時間で相場が急騰 ・急落すると、システムに負荷がかかり、「ロスカット遅延」という強制ロスカットの発動に遅れが発生する場合があります。
その結果、証拠金以上の損失が出て、大きな借金を抱え込むことになってしまうのです。
発生した借金はFX業者が保証してくれるなんてことはありません。
どれほどの借金が出てしまっても、自分で借金を支払う必要があります。
もし、ハイレバレッジをかけてしまうと、その分、損失は急速に膨れ上がりますよね。
こういった危険性がゼロではないことを肝に銘じておきましょう。
2.市場休場中に相場が急変した場合
基本的にFXトレードは月曜の午前7時から土曜の午前7時までの間です。
それ以外の時間帯、すなわち土日は市場がお休みなので取引を行うことはできませんが、相場自体は動いています。
土日に相場が急変した後で、週明けに市場が再開すると、前週末とのレートで「窓開け」と呼ばれる大きな差が発生する場合があります。
極端な話、1ドル=110円で買いポジションを持っていたが、月曜の朝に1ドル=80円になってしまったとなれば、ロスカットラインは簡単に突破してしまいますよね。
そうならないためにも、土日にポジションを持ち越すのは避けるようにしましょう。
3.生活資金をも証拠金に充ててしまった場合
当たり前のことですが、生活資金をもFX資金に充ててしまったら、通常の生活ができなくなって借金をしてしまうことに繋がります。
あくまでFXは余剰金を使って行うようにしましょう。
そもそも、生活資金を削ってFX資金に充てているということは、トレードで負けを繰り返しているということですよね。
損失を何度も出しているのには、何が原因があるはずです。
テクニカル分析が甘いのか、ファンダメンタルズ分析がイマイチなのか、それとも別の原因か。
負けの原因を特定しないままにトレードを繰り返していては、さらにお金は減っていく一方です。
夢を求めたい気持ちは分かりますが、しっかりと地に足のついたトレードを行うようにしましょう。
大きな損失を避けるための4つの対策
こういった借金を出さないためにも、あらかじめ対策を練っておくといいでしょう。
大きな損失を避けるためには以下の4つの対策が有効になってきます。
- 損切ポイントを決めておく
- レバレッジを抑える
- 長期間でポジションを保有しない
- 取引資金は余剰金のみにとどめる
それでは見ていきましょう。
1.損切ポイントを決めておく
エントリーの際は、損切ポイントを決めてから行うようにしましょう。
損切ポイントを決めないままにポジションを持ってしまうと、大きな損失が出た際、損切タイミングがわからないままダラダラと損失を拡大させてしまうことになります。
強制ロスカットが嫌で追加証拠金をどんどん入れ込んだものの、最終的に強制ロスカットが発動してしまったとなると、大きな損失になってしまいますよね。
重要なのは負けないこと、損失を防ぐことです。
損切ポイントをどうしたらいいか分からない場合は2%ルールを徹底するといいでしょう。
2.レバレッジを抑える
先ほども紹介した通り、ハイレバレッジで取引をすると、少しの値動きで大きな損失が出てしまう場合があります。
少ない資金で大きな利益を狙えるのがハイレバレッジの魅力でもありますが、同時に大きな損失を出してしまうことも事実です。
大きな損失を避けたいのであれば、レバレッジは10倍程度に抑えるといいでしょう。
3.逆指値注文を入れておく
逆指値注文とは、今よりも不利なレートで決済を行うための注文方法です。
「現在の為替レートより下がったら売る」または「現在の為替レートより上がったら買う」という場合に使います。
長期でポジションを保有したい場合や、仕事や用事であまりレートをチェックできない場合に、損切方法として逆指値注文を入れておくと良いでしょう。
4.取引資金は余剰金のみにとどめる
基本的なことですが、FXに充てるお金は生活資金とは別の余裕あるお金を使うようにしましょう。
生活資金までもをFXに充ててしまったら、元も子もありません。
FXの資金は、大きな損失が出ても日常生活を送る上で支障が出ない程度のお金までで留めておきましょう。
どんなプロでも損失は出してしまうものなので、捕らぬ狸の皮算用ではなく、現実を見ながら取引をしていきましょう。
トライアンドエラーで損失を出さないように腕を磨こう!
FXでは思いもよらない損失を出してしまうことがあります。
未来の相場がどうなるかを100%予測することはできません。
自分の取引ルールを作り、最悪の事態を想定しながら取引していくことが大切です。
最初は失敗が続くこともあるかもしれませんが、トライアンドエラーを繰り返しながら、負け率を下げていけるようにしましょう。
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