FXをやる上で一番気を付けたいのが「強制ロスカット」です。
強制ロスカットは証拠金維持率が下がることによって発動しますが、そもそも証拠金維持率についてあまり分かっていない方も多いと思います。
そこで今回は証拠金維持率についての基本知識から強制ロスカットにならないためのポイントまで分かりやすくご紹介していきます。
証拠金維持率について
証拠金維持率が下がると強制ロスカットとなり、大きな損失を被ることになります。
そうならないためにも、まずは証拠金維持率についての知識を見ていきましょう。
証拠金維持率とは
証拠金維持率とは、時価評価総額に対して必要となる証拠金(純資産)の割合のこと。
もう少し分かりやすく言うと、所持しているポジションに対して、口座にどれくらいの現金があるかの割合を示すものです。
この証拠金維持率を理解するには、今から紹介するそれぞれの「証拠金」について理解する必要があります。
必要証拠金とは
必要証拠金とは、ポジションを保有するために最低限必要となる預託金のことです。
必要証拠金は、投資金額とレバレッジによって変動し、以下の計算式で求めることができます。
「取引単位×ロット数÷レバレッジ=必要証拠金」
もし1米ドル円=100円の時に、レバレッジ5倍で1万通貨取引するとしたら
10,000通貨×100円÷5=200,000
と求められ、20万円の必要証拠金が必要になります。
有効証拠金とは
有効証拠金とは、取引に使える証拠金の残高を表すものです。
有効証拠金はポジションの含み益や含み損も加味した金額になるため、損益の状況によって変わってきます。
計算式は以下の通りですが、長くて難しいので、暗記する必要はありません。
有効保証金=口座に預金+保有しているポジションの実勢価格で計算された評価損益+既に決裁したポジションの損益
最低証拠金とは
最低証拠金とは、動かしたい金額に対する必要最低限のお金のことで、「最低証拠金=取引金額÷レバレッジ」で求めることができます。
こちらは証拠金維持率を求める上では直接使用することはないので、知識として覚えておく程度にしましょう。
証拠金維持率の計算方法
証拠金維持率は以下の計算式で求めることができます。
「有効証拠金÷必要証拠金×100%=証拠金維持率」
こちらも覚えるのは大変なので、暗記する必要はありません。
各FX会社が提供する計算ツールを使用すれば簡単に求めることができます。
証拠金維持率が下がれば強制ロスカットになる?
証拠金維持率と密に関わってくるのが「強制ロスカット」。
強制ロスカットとは、FX業者が強制的にトレーダーの取引を決済してしまうことで、大きな損失を被ることになります。
この強制ロスカットは、各FX業者が定めるロスカット水準まで証拠金維持率が低下することで発動します。
そのため、自分が開設している口座では、ロスカットラインが何%なのかはしっかりチェックしておくようにしましょう。
ちなみにですが、多くのFX業者ではロスカット水準を50%に設定しているところが多いです。
証拠金維持率とレバレッジの関係
証拠金維持率で知っておきたいのがレバレッジとの関係です。
レバレッジとは、てこの原理のように、担保となる資金の何倍もの金額の外貨を取引できる仕組みのこと。
一般的にレバレッジを高くすると、必要証拠金の金額が下がりますが、強制ロスカットを受けやすくなってしまいます。
具体例としてロスカット水準が50%の場合の2つのケーススタディをご覧ください。
例1:1米ドル=100の時にレバレッジ10倍で10万円を運用(取引通貨1万通貨)
必要証拠金:1万通貨×100円÷10=10万円
証拠金維持率が50%になる有効証拠金額:10万円×50%=5万円
よって、許容されるのはマイナス5万円の含み損までなので、1米ドル=95円になると強制ロスカットとなります。
例2:同条件でレバレッジ5倍で運用
必要証拠金:1万通貨×100円÷5=20万円
証拠金維持率が50%になる有効証拠金額:20万円×50%=10万円
よって、許容されるのはマイナス10万円の含み損までとなり、1米ドル=90円までは強制ロスカットされることはありません。
強制ロスカットを回避する4つのポイント
FXをやる上で強制ロスカットはなるべく避けたいものです。
そのためにも、今から紹介する4つのポイントをしっかり守りながら取引をしていきましょう。
1.損切りは早めに行う
強制ロスカットになってしまう方の特徴に、損切りタイミングが遅いという点が挙げられます。
これはレートが下がってしまったのに「売ると損失が出てしまうから嫌だ…」と売るに売れなくなってしまう人の心理から発生するものです。
こういった方は、FXをする上でのルールを造らず、自分の感情や「もしかしたら相場が回復して利益が出るかも」といった根拠の無い希望に振り回されて取引している傾向にあります。
そのため、損切ラインを自分でルールとして決めておき、感情には惑わされず、機械的に取引をしていくことが重要です。
2.高レバレッジは避ける
レバレッジを高く設定すると、必要証拠金の額は少なくなりますが、含み損が出た時に証拠金維持率がガクッと下がり、強制ロスカットを受けやすくなってしまいます。
少ない資金で大きな利益を狙いたい気持ちは分かりますが、安定して稼げるようになるまでは、レバレッジは低く設定しておくのがいいでしょう。
3.証拠金維持率を上げる
・FX口座に追加入金して証拠金を増やす
・保有しているポジションを一部決済する
という2つの方法で、証拠金維持率を上げることができます。
4.マージンコールに注意
マージンコールとは、証拠金維持率がロスカット基準に近づいている時に金融機関が投資家に知らせる通知のことで、「ロスカットアラート」とも呼ばれています。
この通知を見逃したり、対応が遅れてしまうと、含み損がどんどん膨らんで強制ロスカットになってしまう可能性があります。
したがって、マージンコールが発生した場合は、FX口座に追加で入金やポジションの一部決済などを行って、証拠金維持率を回復させて強制ロスカットを回避するようにしましょう。
まとめ
証拠金維持率について紹介してきましたが、ご理解いただけましたでしょうか。
強制ロスカットを受けてしまうと、大きな損失となるため、絶対に避けるようにしましょう。
そのためにも、損切ラインをしっかり設定し、マージンコールを見逃さないようにしてくださいね。
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