「FXに慣れてきたけどなかなか利益が伸びない」、「損切タイミングが分からずに損失続き」という方におすすめなのがトレール注文です。
トレール注文なら、自動でリスクを限定しながら利益を伸ばしていくことができます。
それでは早速トレール注文について見ていきましょう。
トレール注文について
トレール注文とは注文方法の一つですが、仕組みを理解するには先に「逆指値注文」について理解する必要があります。
逆指値注文とは
逆指値(ぎゃくさしね)注文とは、「このレートよりも値下がりしたら買う」、または「このレートより値上がりしたら売る」といった通常の指値注文とは逆に「現在のレートより値上がりしたら買う」、または「現在のレートより値下がりしたら売る」といった注文方法です。
不利な為替レートで注文するため、一見メリットが内容に思えますが、実は「損切り」や「利益確保」の手段として一般的に使われています。
逆指値注文の具体例
例えば、すでに米ドル/円の買いポジションを持っていたとしましょう。
この時、含み益が出ている状態だとすると、次の判断としては、利益確定するか、含み益がさらに増えるまでもう少し様子を見るかの2通りですよね。
しかし、利益確定をしないままでいると、目を離している間に米ドル/円が急落して、せっかくの含み益がなくなってしまったり、さらには大きな含み損になってしまったりする危険性は否定できません。
そんな時、逆指値注文で「最低ここまでは含み益が欲しい」と思うレートを指定しその価格を超えたら取引を終了させることで、含み益を確保することができるのです。
トレール注文とは
トレール注文とは、逆指値注文をするときに相場の値動きによって売り逆指値価格を自動的に引き上げたり、買い逆指値価格を自動的に引き下げてくれるもので、イメージ的には逆指値注文がレベルアップしたような注文方法です。
逆指値価格の上がり下がりは、10pips、20pips、30pipsと、幅を持たせながら自動的に動いてくれます。
この注文時に指定する幅は、トレール幅と呼ばれるもので、FX基本用語でもあるので是非覚えておいてくださいね。
トレール注文の具体例
トレール注文は少し難しいので具体例を挙げながら説明していきます。
例えば、ドル/円=100.00の時に買いポジションを持ち、逆指値注文を99.80に入れておいたとしましょう。
この時、ドル/円が100.50まで上昇してから、反転下落で99.70まで落ちた場合、一時は+50pipsの利益が出たにもかかわらず、結果的には-20pipsの損失になってしまいます。逆指値で早めの損切りができ、損失の拡大は免れたものの、ただの逆指値だと価格が100.50まで上がったときの+50pipsの利益が取れないのです。
しかし、トレール注文を使えば、利益を狙いながら損切りラインもあらかじめ設定しておけるのです。
トレール幅を20pipsに指定しておけば、ドル/円が100.50まで上昇する際に、逆指値の発動価格も99.80から100.30まで自動で上昇してくれるので、反転下落しても100.30で決済され、+30pipsの利益を確保することができます。
トレール注文のメリット・デメリット
トレール注文にはどんなメリット・デメリットがあるのかを見ていきましょう。
トレール注文のメリット
トレール注文のメリットは
・利益アップに繋がる
・リスクを限定してくれる
・トレンド相場に強い
という3点が挙げられます。
損失を限定し、利益アップをしてくれる
FXが上手くいっていない人によく見られるのは利益確定が早くなりがちなパターン。
利益を伸ばそうとホールドするも、結果、利益確定のチャンスを逃して損失を生んでしまうタイプの方はトレール注文を活用してみるといいでしょう。
画面に張り付く必要がない
FX=画面に貼り付くものというイメージがありますが、トレール注文であれば、自動で決済をしてくれるのでその必要もありません。
最初にトレール幅の設定をしておけば、後は見守るだけでOKです。
トレンド相場に強い
トレール注文はトレンド相場で最も力を発揮してくれます。
強いトレンドが発生している場合、損切のラインが自動的に切りあがるので、トレンドが続く限り利益を伸ばしていくことができます。
また、急なレートの下降があったとしてもトレール注文が作動して自動決済が行われるので十分な利益を獲得することができ、安心です。
トレール注文のデメリット
続いてデメリットとして挙げられるのは
・チャートのノイズ(だまし)に弱い
・レンジ相場に弱い
という2点です。
チャートのノイズ(だまし)に弱い
だましとは、一時的な相場の反転のことで、トレンドをブレイクした後に、また値が戻ってくることを言います。
FXのチャートはトレンド相場であっても、常に一方方向にレートが動くことは無く、小さな上昇と下降を繰り返しながらレートが上がっていくものです。
そのため、トレンド中、一時的にレートの逆行が起こり、それが最初に設定したトレール幅を超えてしまうと、その時点で自動的に決済が行われてしまいます。
したがって、トレール幅を設定するときはある程度の余裕を持たせて設定するといいでしょう。
レンジ相場に弱い
トレール注文はレンジ相場では使わないようにしましょう。
というのも、レンジ相場は一定のレンジ範囲を往復している相場です。
トレール注文は、トレール幅を設定しておくことで、売り逆指値価格を自動的に引き上げたり、買い逆指値価格を自動的に引き下げてくれるもの。
そのため、レンジ相場でトレール注文を使ってしまうと、トレール幅の分だけ決済時にロスを発生させることになってしまいます。
トレール注文を活用するうえで気を付けたいこと
続いて、実際にトレール注文を活用するうえで気を付けたい3つのことについて紹介していきます。
トレール幅の設定に注意
トレール幅の設定は
・トレンド中のだましに引っかからないように、少し余裕を持った幅にする
・トレードオフの関係を意識する
の2点を意識しながらトレール幅を設定するといいでしょう。
トレードオフというのは、
トレール幅を狭くする→利益幅は広がるけれど利益が伸ばせない可能性が高まる
トレール幅を広くする→利益を伸ばす可能性は広がるが、利益幅が狭くなってしまう
というものです。
ただ、幅は一概に何pipsと言えず、その時の相場の勢いや狙いたい波によって変わってくるので、臨機応変に適切なトレール幅を設定するようにしましょう。
レンジ相場よりもトレンド相場で活用しよう
先ほどのデメリットでも紹介しましたが、レンジ相場の場合、価格の上限が限られてくるので、トレール注文をしても意味がありません。
トレール注文はレンジ相場ではなく、トレンド相場で活用するものと覚えておきましょう。
トレール注文の2つの方法
実際のトレール注文ですが、注文方法は2つあります。
1つはFX会社の機能を使うパターンと、1つは自分でトレール幅を指定して注文を行う方法です。
FX会社の機能を使って注文を行う
SBI FXトレードや外貨どっとコムなど、FX会社が機能として自動トレール注文を提供している場合があります。
常にチャート画面をチェックできないようなサラリーマンや主婦の方にもおすすめです。
自分でトレール幅を決めて手動で行う
FX会社によってはトレール注文機能がない会社もあります。
その場合、自分で基準を決めて逆指値注文を行うことでトレール注文ができます。
FX会社の機能としてトレール注文がある場合は、注文時にトレール幅を指定しておくだけでいいのですが、手動で行う場合はある程度チャート画面に貼り付く必要があるので、時間に余裕がある方や短時間のトレードをメインで行っている方におすすめです。
まとめ
今回はトレール注文について紹介してきましたが、ご理解いただけましたでしょうか。
なかなか利益が出ずに伸び悩んでいる方は、トレール注文を上手く活用すれば、損失を限定しながら利益を伸ばしていくことができますので、是非今回の記事を参考にしながら売買してみてくださいね。
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