FXのライン分析に活用される「トレンドライン」と「チャネルライン」の違いについて、しっかり整理できていますか?
今回の記事では初心者ですぐに使える「トレンドラインとチャネルラインの引き方で意識したい3つのポイント」について解説していきます。
トレンドライン・チャネルラインを使ったライン分析はFXのテクニカル分析のなかでも、代表的で幅広く使われているシンプルな分析のひとつです。
シンプルがゆえにFX初心者なら必ず身につけておきたい分析方法であり、ラインの引き方ひとつで奥が深い手法でもあります。
まずは前提となる「トレンドライン・チャネルライン」についての基本的な情報と、ラインを引いたあとの活用方法にも触れていきます。
今回の記事を参考にしていただき、トレンド相場の分析をより一層深めてみてはいかがでしょうか。
「トレンドライン」と「チャネルライン」の違いとは?
まずは「トレンドライン」と「チャネルライン」とはどのような分析方法で、同じライン分析のなかでどのような違いがあるのかまとめていきます。
FX初心者のみならず幅広く利用されている分析方法ですが、ここでは改めてそれぞれのラインがどのような意味を持つのか確認していきます。
ライン分析で知っておきたい「エリオット波動理論」
まずは前提となる考え方である「エリオット波動理論」と呼ばれる相場分析法について簡単に触れておきます。
エリオット波動理論では、相場ではサイクルがあり、値動きには一定のリズムが存在しているという考え方が前提で、「相場はN型に進んでいく」とされています。
「理論」と呼ばれるほど実際には条件、ルールが複雑ではあるのですが、世界的にも広く認識されている分析法ですので、より理解を深めたいという方はぜひ身につけていくことをおすすめします。
「トレンドライン」は1本線で分析
トレンドラインとは、テクニカル分析指標のひとつで、基本的にある2点を1本の線で結んだ直線のことを指します。
上昇トレンドでは、主な安値同士を結び、下降トレンドではその反対である高値同士を結んだ直線になります。
主に相場の方向性を把握するために利用されますが、支持線・抵抗線としても活用されています。
「チャネルライン」は平行した2本線で分析
一方でチャネルラインとは、トレンドラインに対して平行に引かれた線を含む2本の直線を指しています。
上昇のトレンドラインであれば、高値方向に平行に動かした線で、下降のトレンドラインでは反対に安値方向に平行に動かした線になります。
チャネルラインを引くと、値動きがチャネルラインの間を行ったり来たりしているような状態になります。
チャネルラインで知っておきたい3つの用語
チャネルラインにおいては、いくつか用語がありますので、合わせてここで確認しておくと便利です。
①アウトライン
アウトラインとは、トレンドラインと平行に引かれた線を指しています。
上昇トレンドの場面では、安値にトレンドラインが引かれ、高値にアウトラインが引かれます。
②チャネルアップと③チャネルダウン
チャネルラインは基本的に斜め方向のラインを描いており、上昇しているものを「チャネルアップ」、一方で下降しているチャネルラインを「チャネルダウン」と表現しています。
分析に活用するラインを引くために意識したい3つのポイント
一般的にチャネルラインを描こうとする場合には、まずトレンドラインを引いてから、アウトラインを作成して、チャネルラインを作っていきます。
そのため、トレンドラインの引き方が重要になってくるのですが、適当に引いてしまっては分析の意味がないラインになってしまいます。
そこでトレンドラインを引くうえで意識したい3つのポイントを解説していきます。
ラインの引き方①「ヒゲ」を意識した直線
まずは直線を結ぶポイントの設定です。
上昇トレンドでは安値がポイントになりますが、この際に「ヒゲの先端」を意識して設定するこをおすすめします。
トレーダーによっては、ローソク足の実体部分の安値で直線を引く方もおり、どちらが正しいというのはありません。
ただし、日本ではローソク足を表示するトレーダーも多い一方で、海外に目を向けるとバーチャートを主流としているので、ヒゲを意識したポイント設定をおすすめします。
ラインの引き方②「切り上げ・切り下げ」と「更新」
ただやみくもに安値同士を引いてしまっては、ライン分析の効果も薄れてしまいます。
ポイントを選ぶ際には「切り上げ・切り下げ」と「更新されているか」を意識していきましょう。
上昇トレンドの場合では、1つ目のポイントから2つ目のポイントで安値の値が上昇していれば、安値が切り上がっていると認識できます。
その際に、その後の高値も1つ目から2つ目にかけて更新されているかを確認しましょう。
この更新を確認せずにラインを引いてしまうと、機能的には効果を発しないケースが多くなってしまいます。
ラインの引き方③アウトラインと反発の関係性
3つ目のポイントはより精度の高いラインを引くために、アウトラインを引いて反発との関係性を見ていくことです。
ここまでの2点を参考にすると、トレンドラインがいくつも引けてしまいます。
そこで、アウトラインを引いてみて、より反発を反映できているラインを見つけ出していきましょう。
上昇トレンドであれば、アウトラインを引いた際に、高値の部分が多く重なるようなラインが引けていればより優秀なトレンドラインとして判定しやすくなります。
注意点:ラインは1本引いて終わりではない
トレンドラインの引き方を確認したところで、最後に注意点として「トレンドラインは一度引いたら終わりではない」ということを念頭においておきましょう。
相場に絶対はないので、トレンドラインおよびチャネルラインも生き物のように動き、変動していきます。
上昇トレンドのときに、複数のトレンドラインを引いてみると、その角度が急になったり緩やかになったりします。
この現象は相場の方向性を確認するのに役立ち、角度が急になっていれば「トレンドが加速している可能性がある」と推測することができます。
細かく相場の動向を感じ取るためには、必要な要素ですので、直線を引いて終わりにせずに広い視野を持って分析をしていきましょう。
トレンドラインの活用方法
それでは実際に引かれたトレンドラインの活用方法として広く使われている利用方法をまとめていきます。
トレンドライン活用Part1.「エントリー」
しっかりとしたトレンドラインを引くことができれば、下落を防ごうとする支持線や上昇を止めようとする抵抗線としても機能していきます。
その機能を活用して、トレンドラインをエントリーポイントとする「押し目買い」や「戻り売り」の目安として利用することができます。
エントリーをする際には、トレンドラインでエントリーするのではなく、トレンドラインで反発したことを確認してからエントリーするとよりリスクを抑えられます。
なぜならトレンドはずっと続いていくわけではなく、いつかブレイク(を起こすためです。
トレンドライン活用Part2.「トレンドの転換」
ブレイクが起きたら、トレンドラインの役目は終わりかというと実はそうではありません。
ブレイクされたトレンドラインは、反転したトレンドの基点となりやすいという特徴も持っています。
もちろんトレンドラインを割ったからといって、必ずトレンドブレイクが起こるというわけではありません。
自分で引いたラインが正しくない可能性も含めて、あくまで目安のひとつとして、トレンドの転換に備えておくポイントとして頭に置いておきましょう。
トレンドライン活用Part3.「利益の確定」
パート2でも挙げたように、トレンドはいつか終了し、トレンドラインはトレンド転換の目安となるので、「利益確定のポイント」としても活用されています。
トレンドが長く強く続くほど、反転する可能性が高まっていきます。
自身が設定したトレンドラインをブレイクされたらポジション決済をして、含み益を確定させ次の取引に備えていくという使い方も広く使われています。
チャネルラインの活用方法
続いてチャネルラインの活用方法について解説していきます。
他のテクニカル分析と組み合わせるなど、より深い知識や広い視野を持つことで、トレードスキルアップにも繋がっていきますので、確認してきましょう。
チャネルラインは「長さ・角度・値幅」で見る
チャネルラインでは、「ラインの長さ・角度・値幅」を相場の強さを判断するために活用していきます。
- ラインが長い = トレンドが長い・支持線、抵抗線が強い・ブレイク後の反動大
- 角度が急 = トレンドが強い・比較的短めのトレンド
- 値幅が広い = トレンドが長い・トレンドが強い
上記のようにチャネルラインを活用して相場の強さを判断していく指標にしていきます。
そのため1つのチャネルラインを作って終わりにするのではなく、複数のチャネルラインを比較しながら相場の動きをより具体的に分析していきます。
トレンドブレイク後のキーワードは「値幅2倍」
相場では様々な格言や用語があるのですが、そのなかに「達成感」という用語がたまに用いられます。
この達成感というのは、市場参加者が「ここまで動いたら十分」と感じることを指すのですが、一度ブレイクを起こすと、市場が満足するまで値が動き続けていきます。
その達成感を満たす基準のひとつとして、「チャネルラインの値幅の2倍になるまで動き続ける」と言われています。
必ずそうなるわけではないものの、ブレイク後にどこまで動くのかを図るひとつの指標として活用されています。
それだけ多くのトレーダーがチャネルラインを注視しているということの裏付けとも言えます。
他のラインとの組み合わせでトレードスキルアップ
チャネルラインは、その他のテクニカル分析を組み合わせることで、トレード戦略の幅が広がっていきます。
要するに、「複数の根拠があればより角度の高い判断に繋がる」ということになります。
相場を分析していく上でも、エントリーの根拠を探っていく上でも、より多くの根拠がそう示しているのであれば、自身の予測と相場の動きが連動していく可能性が高いわけです。
だからこそFX初心者でもはじめのうちに身につけておきたいテクニカル分析であり、シンプルかつ重要な指標として広く使われているのです。
トレンドライン・チャネルラインは視野を広く持つことが活用のカギ
今回の記事では、「トレンドライン・チャネルラインの引き方」について解説をしてまいりました。
「ヒゲ」を意識して、「切り上げ・切り下げ」と「値の更新」を確認して、アウトラインを活用することでよりラインの精度が上がっていきます。
しかし重要なのは、様々な分析方法を身につけて、組み合わせながら自身の投資スタイルを作り出していく広い視野を持つことです。
今回の記事を参考に、ライン分析を身につけて、その他のテクニカルやファンダメンタルズにも積極的に取り組み、資産形成に繋げていただけたら幸いです。
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