FXトレーディングにおいて、テクニカル指標は非常に重要な要素となります。しかし、初心者の方にとっては慣れない専門用語や複雑な計算式などが多く、理解するのは容易ではありませんよね。
テクニカル指標はとても有用なものなので、少しずつでも理解していけるように心がけましょう。
パラボリックSARは、SARと価格の位置関係から現在のトレンドを確認することができる指標です。SARと価格が交差するポイントから、トレンドの転換点を判断することも可能で、トレーダーの人気も高い指標といえます。
今回の記事では、テクニカル指標の一つであるパラボリックSARについて詳しく解説していきましょう。
テクニカル指標「パラボリックSAR」とは
パラボリックSARは、トレンドの転換を示す指標であり、相場の動きを予測するために役立つツールです。トレーダーにとっては非常に重要な指標といえるでしょう。
パラボリックSARは一つの指標であるため、他のテクニカル指標と組み合わせることで、より高い精度でのトレードを行うことができます。例えば、移動平均線やRSIなどの指標と組み合わせることで、より精度の高いエントリーポイントを見つけられる可能性があるでしょう。
パラボリックSARは、初心者の方でも比較的簡単に理解することができるテクニカル指標です。ただし、実際のトレードでの活用には慣れが必要ですので、まずはデモトレードや少額の取引から始めることをおすすめします。
次に、パラボリックSARの見方を説明していきましょう。
パラボリックSARの見方
パラボリックSARの見方は、大きく分けて2つあります。
- 上昇トレンドの場合
- 下降トレンドの場合
順番に見ていきましょう。
上昇トレンドの場合
上昇トレンドの場合、SARは価格の下に表示されています。SARと価格が交わった点は、下降トレンドへの変化が示唆されています。
下降トレンドの場合
下降トレンドの場合、SARは価格の上に表示されています。SARと価格が交わった点は、上昇トレンドへの変化が示唆されています。
パラボリックSARの特徴
パラボリックSARの特徴は以下の通りです。
- トレンドフォロワー向きの指標
- トレンドの転換点を示す
- 価格(ローソク足)との距離に関する特徴
トレンドフォロワー向きの指標
パラボリックSARは、トレンドフォロワー(※)にとって効果を発揮する指標です。パラボリックSARを使用する際は、価格のトレンドが継続する方向に注目し、その方向に合わせてポジションを取ることが重要です。逆張りのトレードスタイルを好む人には向いていません。
※トレンドフォロワー…相場が上昇トレンドなら「買い」、下落トレンドなら「売り」をする、相場のトレンドに乗って取引をするトレーダーのこと。
トレンドの転換点を示す
パラボリックSARは、価格が上昇から下降に転換するポイントや下降から上昇に転換するポイントを示します。これにより、トレンドの転換を見逃さずに取引することができるといえるでしょう。
価格(ローソク足)との距離に関する特徴
パラボリックSARは、価格(ローソク足)との距離も重要です。価格がトレンドを形成している場合はSARと価格の位置が離れていますが、トレンドの転換点に近づくにつれ、SARと価格の位置は近づいていきます。この距離を利用してトレンドの転換を判断することも可能です。
パラボリックSARの計算方法
パラボリックSARの計算には、加速係数と極大値(最高値または最安値)という値が用いられています。加速係数は一般的に初期値が0.02、最大値が0.2です。加速係数はローソク足が1つ進むごとに0.02ずつ増えていきます。
SAR値の計算方法
トレンドが上昇している場合
SAR = 前日のSAR + 加速係数 × (前日の最高値 – 前日のSAR)
トレンドが下降している場合
SAR = 前日のSAR – 加速係数 × (前日のSAR – 前日の最安値)
このようにして、SAR値は価格の変動に合わせて更新され、トレンドの転換点を示すことができます。
パラボリックSARのメリット
パラボリックSARのメリットには、次のものが挙げられます。
- 簡単に理解できる
- トレンドの転換を捉えられる
- トレンドの強さを判断できる
- 逆張りトレードのサインとしても利用できる
簡単に理解できる
パラボリックSARは、点や線の形で直感的にわかりやすいテクニカル指標です。初心者でも比較的簡単に理解することができる指標といえます。
トレンドの転換を捉えられる
パラボリックSARは、トレンド反転のポイントを予測するため、トレンドの転換を捉えることができます。トレンドが変わるタイミングがわかるので、エントリーポイントや利確ポイント判断することが可能です。
トレンドの強さを判断できる
パラボリックSARは、点や線が価格チャートにどれだけ近いかでトレンドの強さを判断することができます。トレンドの強さを把握することで、トレンドが継続するかどうかを判断することが可能です。
逆張りトレードのサインとして利用できる
パラボリックSARは、トレンド反転のポイントを予測するため、逆張りトレードのサインとしても利用することができます。トレンドが反転するタイミングがわかるので、エントリーポイントや利確ポイントを判断することが可能です。
パラボリックSARのデメリット
パラボリックSARにもデメリットがあります。活用する際は、これらのポイントに注意する必要があるでしょう。
- 遅れて反転を示す
- レンジ相場での利用が難しい
- 過去のデータに依存する
- フェイクアウトの可能性がある
- ボラティリティの高い相場での利用が難しい
遅れて反転を示す
パラボリックSARは、トレンドの反転を示す指標ですが、その反転を示すまでにはタイムラグがあります。つまり、実際のトレンド転換点よりも遅れて反転を示すことがあります。その場合、エントリーや利確のタイミングを逃してしまうことがあるかもしれません。
レンジ相場での利用が難しい
パラボリックSARは、トレンド相場での利用に特化しているので、レンジ相場では有効性が低下してしまいます。トレンドが形成されていない場合には、信号が乱れやすくなるので、相場の状況を適切に判断し、利用するタイミングを見極める必要があるでしょう。
過去のデータに依存する
パラボリックSARは、過去の価格データを基に計算される指標なので、過去のデータに強く依存しています。市場の状況や相場の変動は常に変化しているため、他の指標や情報と組み合わせて判断することが重要といえるでしょう。
フェイクアウトの可能性がある
パラボリックSARは、トレンド転換を示す指標ですが、時にはトレンドの継続を示すフェイクアウトシグナルを出すことがあります。
これは、一時的な価格の変動によって引き起こされるものであり、実際のトレンド反転ではない場合があります。そのため、単独で使う場合は注意が必要であり、他の指標や情報と併せて検討することが重要でしょう。
ボラティリティの高い相場での利用が難しい
パラボリックSARは、ボラティリティの高い相場での利用が難しいとされています。逆張りトレードの場合、ボラティリティが高くなると偽のシグナルが発生しやすくなります。そのため、ボラティリティの高い相場ではパラボリックSARの利用には注意が必要でしょう。
パラボリックSARの注意点・初心者が気をつけるべきこと
パラボリックSARを利用する際の注意点をまとめました。一つずつ見ていきましょう。
- トレンドの確定まで待つ
- 他の指標と組み合わせる
- リスクマネジメントをしっかり行う
- バックテストとデモトレードを必ず行う
トレンドの確定まで待つ
パラボリックSARは、トレンドの転換点を示しますが、必ずしも確定的なサインではありません。トレンドの確定まで待ってからポジションを取ることを心がけましょう。急な転換によるノイズ(飛び値など)に惑わされず、確実なトレンド転換を見極めることが重要です。
他の指標と組み合わせる
パラボリックSARは一つの指標ですので、他のテクニカル指標と組み合わせて使用しましょう。例えば、移動平均線や相対力指数(RSI)など、組み合わせることでより確実にトレンド転換のサインを見つけることができます。
リスクマネジメントをしっかり行う
パラボリックSARを利用する場合、リスクマネジメントを適切に行うことが重要です。トレンドが逆方向に転換した場合、損失を最小限に抑えるためにストップロスを設定しましょう。リスク管理を徹底し、適切なポジションサイズなどを考慮したトレードを心がけることをおすすめします。
バックテストとデモトレードを必ず行う
パラボリックSARを利用する前に、バックテストやデモトレードを行うことをおすすめします。過去のチャートデータを用いてバックテストを行うことで、パラボリックSARのパフォーマンスや適切な設定値を確認することができるでしょう。
また、デモトレードを通じて実際の市場環境でのトレードをシミュレーションすることも非常に重要です。
これらの注意点を頭に入れてパラボリックSARを利用することで、より効率的なトレードを行うことができるでしょう。
ただし、テクニカル指標はあくまでツールであり、常に市場の状況や他の要因を考慮することが大切です。十分な知識と経験を積むことで、より正確なトレード判断ができるようになりますので、着実に学んでいきましょう。
パラボリックSARを使ってトレンドの転換を的確に押さえ、トレードに活用しよう
パラボリックSARは、トレンドの転換点を示すことができるテクニカル指標です。トレンドの転換点を把握することで、早い段階でトレードのタイミングを捉えることができます。トレンドフォロワーにとっては非常に有用な指標といえるでしょう。
また、パラボリックSARは非常にシンプルで分かりやすい指標です。初心者でも簡単に使うことができるため、初めての方にもおすすめできます。パラボリックSARは他のテクニカル指標と組み合わせることで、より精度の高いトレードが可能になるでしょう。
ただし、パラボリックSARも完璧ではありません。相場の急激な変動や偽のシグナルも発生することがありますので、注意が必要です。トレードをする際には、他のテクニカル標指やファンダメンタル分析と組み合わせることでより確かな判断が可能になります。
パラボリックSARをうまく活用すれば、強力な武器となることでしょう。ぜひ、パラボリックSARを使いこなして、安定した利益を得られるようにがんばってください!
FXを無料で学べる「fx-dojo」が登場!
この記事は、完全無料でFXの学習ができる「fx-dojo」からお届けしています。
fx-dojoは、FXの基本から実践まで、完全オンラインで無料で学習できるスクールです。これまでに合計10万人以上もの受講生が学んできました。
FXの初心者の方でも、実践的なカリキュラムで着実にスキルが身につきます。学習後はすぐに現場で活躍できるはずです。
これまで、会社員の方の転職・独立、主婦の副業、定年退職者の資産運用など、幅広い層の方にご参加いただいています。
FXを学びたい、新しい収入源を手に入れたい、人生を変えたいと考えているなら、ぜひfx-dojoにご登録ください。
今なら、受講生限定で現役トレーダーが監修した優秀な「自動売買ツール」をプレゼントしています。FXの学習と実践を同時に体験できるまたとないチャンスです。
LINEで無料の適性診断も用意しているので、ぜひお試しください!
まずは無料入団!